山本能楽堂がフランス・ナント市で公演【2017/10/19〜21】

公益財団法人山本能楽堂(大阪市中央区)が、「創造都市」として知られるフランス・ナント市を2017年10月19日から訪問、21日まで能の公演とワークショップを開催します。大阪市芸術活動振興事業助成金の特別助成事業です。

ナント市にあるブルターニュ大公城と大阪城が友好城郭提携を結んだことを記念、ナントでの調印式に合わせて城やオペラハウスで能を見せます。現地の子どもたちが対象のワークショップにはすでに130人を超える申し込みがあるそうです。

ナントはフランス西部のブルターニュ地方、ロワーヌ河下流に位置する人口約29万人の古都。大西洋への玄関口として貿易や造船で栄えました。
1970年代に港湾が移転して産業が衰退しましたが、文化や芸術の力を生かした都市再生に成功、世界的に注目されています。

ブルターニュ大公城は15世紀に築かれ、1598年にフランス王アンリ4世がユグノーなどのプロテスタント信徒に対してカトリック信徒とほぼ同じ権利を認めた「ナントの勅令」を発布した城として知られています。現在はナント歴史博物館として活用されています。

2014年にナント歴史博物館で開催された「サムライ展」に大阪城天守閣が特別協力したことが、今回の姉妹城郭提携につながりました。
「サムライ展」の頃からナント歴博のベルナール・ギエ館長は山本能楽堂のナント公演を熱望。今年、ついに実現します。

一行は能楽師16人、スタッフ5人。10月21日夜に壮麗なオペラハウス「グラスラン劇場」で「土蜘蛛」を上演します。舞台美術に現代美術家井上信太さんが手がけた移動式の松を配します。
また、19日に市庁舎で行われる調印式で「高砂」も披露、20日には現地の子どもたちとのワークショップ、21日昼間は城で「石橋」を見せる予定です。

ナントではちょうど同じ期間に、障害者の文化芸術国際交流事業「2017 ジャパン × ナント プロジェクト」として日本のアールブリュット展や障害者による舞台芸術公演が、姉妹都市提携を結ぶナント市と新潟市の「新潟市=ナント市 文化交流」として国際フォーラムなどが開催されます。
世界的な創造都市・ナントで日本の様々な文化が紹介される10月、その一翼を大阪の能楽堂が担います。(佐藤千晴)